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子供に尻尾が生えてきた

昨日、家庭教師先の子供の家へ行きましたら、
子供がチラチラと私に目配せをしてくるのです。
子供の母親と話している時に、
しきりに手を引っぱったりするのです。
何か言いたいことがあるみたい。

「あのね、あのね、
 私の部屋に行こう?
 私の部屋に行こう?
 ママには内緒で、ね?」

まあこういう時の彼女の秘密は、
大人にとっては実にどうでもいい事が多いのですが、
私は一応真面目な顔で、
「わかった。」
とうなづきました。

こんな私にも子供時代には親友がいて、
ルミちゃんというアパートの隣の部屋に住んでいた子でした。
ちょうど6歳とか7歳くらいの時って、
彼女を相手に、
「絶対に秘密ね!」
と百回くらい言っていた気がします。

そうそう、そういうお年頃なのよねえ、
なんて感慨にひたりながら、
早く私に何か教えたくて矢も楯もなくなっている子供に手をひかれ、
私は階上の彼女の部屋に行きました。

子供の部屋は私の部屋より広くて、
赤・白・ピンクがあふれていて、
数々のおもちゃや洋服や何かでゴッチャゴチャ。
その真ん中に片足で立った子供は、
片足のまんまで、

「あのね、今日ね、
 朝ね・・・
 お尻がなんだか熱くてね、
 もしかしたら、
 しっぽが生えてきたのかもしれない」

とコソコソ私に言うのです。
なんと、彼女が胸に抱えていたのは、
カフカ的な秘密だったという訳です。

「あ、そう」と私は答えました。
どう答えたらいいか、
ちょっとよく分からなくてね。

この子は、
ずっと前から猫になりたいのです。
それは私も知っています。
ベルトにつけられる尻尾も持っているし、
センサーでもってぴくぴく動くネコミミも持っています。
しょっちゅうニャアニャア鳴いていますしね。
猫の鳴き声がとても上手なのです。

だから、一応、
「よかったね、じゃあ、
 そのうち本当に猫になっちゃうかもね?」
と時間稼ぎ。

「うん、そうなのかな」

子供は分別くさい顔で、
ベッドに転がりました。
その顔を眺めているとね、
私はやっぱり疑いを感じるのです。

言っても、私はこのくらいの年の時、
もっとリアリストだった気がするのですよ。
ファンタジーが好きでしたから、
妖精とか魔女とか、
いるといいなって思う気持ちはありましたが、
そこに大人が話をあわせてきて、
「サンタクロースはいるよ」的なことを言った途端、
「いい年して、こいつバカなのかな?
 そんなはずないじゃん!」
とシャッターを下ろすみたいなところがありましたよ。

うむ。
姫は私を試しておられるのかな?
とすると、この手に乗ってはいけないの?
あくまでも大人として、
断固として、
現実世界代表として対峙するべきなのかしら。

いや、でも。
子供にとって秘密を打ち明けるということは、
大切なお話を共有するということなんだから、
ここはいっちょのっかるのが、
本当の大人の対応なのでは?

その私の逡巡が顔に現れていたらしく、
子供はすっくと立ち上がり、
「見る?」と決然と言う訳です。
「いや、別にいい」と私が答える間もなく、
彼女はがっと裸の尻を剥きだし、
私にぐいぐいと突き出して、
触ってみろと言うのです。

こういう時のこの子は本当に大胆不敵です。
いやあ、憧れますね。
このためらいのない感じは。

この人は私をなんだと思っているのだろう・・・?
そう思いながらも、
私は子供の小さな尾てい骨のあたりを触ってみて、
そこは正直に、
「うーん、よくわからないな」
と答えました。
こんなに白日の下に晒された他人の尻を、
こんなに訳の分からない理由で触るのは初めてのことです。

「でもね、朝、
 そこが熱くなって、
 いま、尻尾が生えそうだって感じるの」

「私、昔ネットで、
 尻尾が生えている人の写真を見たことがあるよ」

私はふと思い出して言いました。
あれですよ、X51.ORG
一時、すごくはまったなあ。

「あのね、中国かどこかの人で、
 その人の尻尾は動かせるんだって。
 尾てい骨って、ここに骨があるでしょ? 
 それが長いんだって」

今度は私がちょっと夢中になって言うと、
子供にとってはそんな事はどうでも良かったらしく、
大変つまらなそうな顔をして、
あ、そう。
とズボンをはきました。

「ママには内緒ね。
 ママには言っちゃだめだよ」

念を押す子供に、

「絶対に言わないよ」

と約束をして、
私は本日の日本語の授業を行ったのでした。

その日の子供は一貫してテンションが高く、
返事が常に猫の鳴き声でした。
「わかった?」
「にゃー!」
「これ好き?」
「にゃー!」
いやー、しっぽの威力、すごいね。
あんまりアホ過ぎて、
私は笑いをかみ殺すのに必死でしたよ。
いやあ、大好きだなと思いました。

すると帰り際に、
子供の母親が私に言うのです。

「あの子、今日、どうでした?」
「うーん、猫でしたよ」
「ああ、そうですか。
 悪ふざけが過ぎるようだったら、
 もっと厳しく叱ってください」
「いや、別に、
 そんなに私も酷いという感じはしなかったので」
「あの子はあなたを怖いと思っていないんですよ」

遠回しに、
子供に舐められてますよ、
というメッセージを頂きました。

まあね。
右から左だけどね、
そんなメッセージは!























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