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ハルムスの戯曲を訳してみました。パート2

戯曲

第一幕

コカ・ブリャンスキー: おれ今日結婚するよ。
母親: なに?
コカ: おれ今日結婚するよ。
母親: なに?
コカ: おれ今日結婚するって言ってるんだよ。
母親: なに言ってるの?
コカ: き・よ・う、ケッ・コン、す・る・よー!
母親: コンコンて?
コカ: コ・ン・レ・イ!
母親: って何よ?
コカ: じゃないよ、婚礼だよ。
母親: じゃない?
コカ: なんていうか、じゃなくて、今いったの全部なんだよ!
母親: なんだと?
コカ: だからじゃないんだよ。わかるだろ!じゃないんだよ!
母親: まただの何だのって言って。あたしは知らないよ、何でなんだい。
コカ: トプフゥ、母ちゃん!コンの次は、か!なんだよ!ただコンだけじゃ意味がないことくらい、自分でもわかっているんだろう。
母親: 何を言っているんだい?
コカ: コンにはよ、意味がねえんだよ!!!
母親: ガネ
コカ: 遂には何を言い出しやがんだ!言葉の破片だけを聞くような真似して、ガネなんてもうまったく意味がないじゃねえか!何でよりによってガネなんだよ!
母親:おや、またガネかい?

        コカ・ブリャンスキーは母親の首を絞める。
         新婦マルーシャが入ってくる。


(1933年4月)   

ここでぷつりと切れているわけですが。
うーん、大作の予感ですね(笑)

このどたばた加減が、アントーシャ・チェホンテ時代のチェーホフを思わせます。
もっとも、チェーホフがこの戯曲を書いたとしたら、
焦点はもっと母親とコカの人間関係とその化学反応に当たったでしょうけど、
ハルムスの場合、多分、純粋に音をバラバラにした場合に発生する「無意味さ」に、
多くの興味が寄せられているところが違いだと思います。
 
これまでハルムスの詩を毎日訳してきましたが、
つまらないのに何で続けるの?と思われている気がしてなりません。
ああ、不安、超不安!
本当はね、面白いんですよ。
でも、詩を読む場合は、是非頭を空っぽにして、
声を出して読んでみてほしいのです。
そうすれば絶対に、なにかしらのフレーズが、
頭にどーんとくる時があると思うんですよ。
あと、音の組み合わせとか。
・・・あ、それは原文でないとだめかしら。  
努力はしているんですけどねー

おまけ
ハルムス 肖像画
20060217220007.jpg

怖いっつうの。
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