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誤飲事件


先日、仕事の関係で、

ベルギーのブルージュとゲントに行って来ました。

いやー、両方ともすごく綺麗な町で、

特にブルージュなんて、町中がもう中世なのです。

なんでもブルージュの最盛期って15世紀で、

そのあとに経済的に衰退して、そのままずっと19世紀くらいまでド貧乏だったそうです。

建物なんかを近代化するお金もないし、

工場なんかを建てて金儲けをするような知恵のある人もいなかったし(重要な場所じゃないから)、

そのおかげで古い建物がそのまんまずっと残っているそうなんですね。

禍福はあざなえる縄の如し、です。


で、仕事の下見なので、

一人で行ってもよかったのですが、

そこはなにぶん、一人旅も不安ですので、

オランダ人を連れて行きました。

私のオランダ人はなかなか便利な人なのですよ。

言っとくと地図でも何でも一人で見て、

切符も買ってきてくれますし、ホテルも予約してくれますし、

腹が減ったら一番安いパンでも与えておけばそれで満足しますしね。


ホテルはゲントのバーフ教会の横のIBISホテルに泊まりました。

結構料金は高めでしたけど、IBISにしてはバスルームが綺麗でした。

ロケーションがすごく良かったですしね。


でね、ふたりでベルギービールをしこたま飲みまして、

酔っ払って寝てしまった訳ですけど、

夜中にオランダ人がトイレに行く気配で目が覚めました。

で、私はうつらうつらまた夢に戻ろうとしていたところ、

オランダ人が戻ってきて、

ベッドの横に突っ立ったきり、動かないで私のことをじっと見ているのです。

じいっとね。


で、私は寝ぼけながらも、

「ベッドに入ったら?」と彼にいいましたが、彼は、

「うん・・・」と言ったきり、やはり動かないで私を見ているのですよ。

薄暗闇のなかで、彼の顔がとても険しくなっているのがわかりました。


「どうしたの?」

と、私は聞きました。

彼はしばらく黙って、それから、重たい口を開きまいた。

「君のコンタクトレンズだけれども・・・」

「ああ、ケース忘れたから、コップに水入れて、その中だよ」

「うん、そうなんだけど、でも、片っ方しかないんだよ」

「ああ、そう?・・・そうなのよ。

 日本でつくったほうの奴が紫色でさ。

水の中に入れるとなんか見えなくなっちゃうんだよ。

 でも、ちゃんとあるから大丈夫」

私は眠たいので、さっさと話を終わらせて、また寝ようとしました。

すると、彼が苛立ったように叫ぶのです。

「そんなんじゃないんだ!」

「・・・ええ?」


そこで、仕方ないから、

彼にくっついて洗面台のほうに行って、コップの中を覗き込むと、

確かに右のコンタクトがありません。

見えないだけじゃなくて、ないようです。


「あれ、本当にないね。・・・どうしてないの?

 もしかして洗面台に流しちゃった?」

さてはそういうことかと問いただしますと、

彼は悲しげに首をふって、言うのです。

「いや・・・

 飲んだ

「え?」

「喉が渇いたものだから、コップの水を飲んだら、

 こっちのほうのレンズが舌についてね。

 慌てて吐き出したんだけど、

 片方はなかったよ」


いやー、この外人、私をどれだけ笑わせてくれるんでしょうか。

私も人生で色々経験してきてますけどね、

コンタクトレンズを飲まれたのは初めてのことでしたよ。


「バカなんじゃないの!!!!」

と叫びながらゲラゲラ笑う私の横で、

オランダ人は険しい顔をしながら立ち尽くしていました。


そのあとで、

私はちょっと心配になりました。

胃壁にコンタクトがくっついて、中で真空状態をつくり、

ついにはめり込んで食い破って穴が開いてしまう、

みたいな最悪のシナリオが頭に浮かんだのです。

で、大丈夫かしら、と言って見ると、

オランダ人は、

それは絶対に大丈夫だから安心しろ、と言うのです。

そして、

「それより、コンタクトは明日には出てくると思うから、

 一応僕もウ○コのなかを探してみるよ。

 出てきたら綺麗に洗って使うといい

といいました。

いやー、その発想の猛禽類ぶりに、

むしろ笑いがひっこんで背筋がぞっと粟立ちましたね。


それにしても、今のこの時期、

私はお金がなくてスッカラカンなのです。

仕事の下見でドイツだのベルギーだのに行くわけですけど、

全部自分持ちですしね。

なんでこのタイミングで、

わざわざコンタクトレンズみたいな高価なものを飲み込むんですかねえ。

でもやっぱり、

隣で歩いているオランダ人をみて、

「この人コンタクトレンズを飲んだんだなあ」と考えると、

あまりの妖怪ぶりに、笑わないではいられないわけですけど。


そのあと半日、片目だけコンタクトレンズを入れて、

右側を振り向くたびに何も見えなくなりながら、

私は思い出し笑いをしてはニヤニヤしていました。

あんまりばかばかしくってね。


まあ、お金はありませんけど、

どうせもう買い換える時期でしたし、

良いきっかけかもしれません。


それにしても私のオランダ人は妖怪だわ。



















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