フィンランドに三日だけ

この間、フィンランドに三日だけ行ってきました。

なんでも、母が弟を連れてフィンランドの幼稚園を見学に来るとか、

そんな計画があったので。

まあこれだけじゃ何のことやらさっぱりでしょうけど、

とにかく、母が仕事の関連でフィンランドの幼稚園を訪れ、

そのついでに弟を連れてきたのです。

母も弟も比較的外国には縁のない人々ですから、

一人づつでは来ないのです。

そうして、日本よりはフィンランドに近いところにいる私にも、

母のお声がかかったわけなのでした。


久しぶりに見た母と弟は、まったく変わっていませんでした。

相変わらずふたりとも微妙に天然で、

おっとりしてましたよ。

計画も財布もなにもかもザルでね。

旅慣れているとか、インターネットで情報収集とか、

そういうタイプではまったくないから、

脇から見ていると、まさしく当たって砕けろ式で、

ドキドキしてしまうのですけど。

行く直前に日本からメールが来て、それがね、

「向こうのホテルにはパジャマ置いてある?」

というのでした。

いやいやいや、お母さん、民宿じゃないんだから。

パジャマは無理だよ(笑)


まあでも考えてみたら、

ずっと日本に住んでいて、しょっちゅう海外に来ているわけでもなければ、

案外そんなものかもしれませんね。

この広い世界の中では、

誰かをバカっていうほうが大抵バカのことが多いから、

この二人といる時には気をつけなくちゃと思いました。

なんかそのくらい、反射的につっこんでしまいそうになるのですよね、

この二人は。



母は働き者で、始終何かせずにはいられないタイプですから、

万事において細々動いて、いろいろなことを自分で決めていくのですが、

全てがちょっとづつずれているのです。

ブルドーザーみたいに一生懸命間違った方向へ突っ走っていくのです。

あるかなしかの金に物を言わせながら(笑)


でもねえ、弟が母に優しくてね。

母がウロウロするのに、どこまでも自然体で付き合うのです。

そうして母が細かいことで心配して、くよくよしていると、

まったく何も考えていないくせに、

「大丈夫だよ」。というのです。

もう、あらゆる側面において、

「大丈夫だよ」。

全然大丈夫っぽくなくても、闇雲に「大丈夫だよ」。

そうして意外に本当に大丈夫だったりするのが不思議なところです。

本人もそれでけっこう世の中を渡ってきたらしく、

自信ありげで堂々としているから、

時々私も「そ・・・そう?」と丸め込まれてしまうのですが、

特に根拠があって言っているわけではないから、要注意です。


私が帰る最終日に、

母が、買ったばかりの総額50ユーロほどのお土産を、

買った店にまるまる忘れて、

私を空港に送るついでに取りに行かなければならないという事件がありました。

どこに忘れてきたのかわからなかったので、

母がクヨクヨと悩んで心配しましてねえ。

その上私の飛行機の時間なんかもあって、

私の肩には重い荷物が食い込んでおり、

それを背負って15分くらい歩くということで、

母はそれも気にしていたのです。

「間に合うかしら?あるかしら?重いでしょ?本当にごめんね」

と繰り返す母に、

弟はまったく気にするなという口調で、

「間に合うよ。大丈夫だよ。重くないよ。気にしないほうがいいよ」

とのんびりと答えていました。

これがねー。

まったく根拠がない上に、

荷物を持っているのもだし、

飛行機の時間が迫っているのもなのです。

ねえ、どうしてそれをあんたが言うの?


でも、弟や母がそばにいると、

やっぱり私は段取りとか損得とか予定とか、そんな事を、

目の前にいる人の気持ちより優先させることがあるなあと、

ふと気がついてしまうことがあります。

母がすごく心配して、困っている時に、

どうせ間に合うに決まっているのに飛行機の時間を考えて、

回り道することにイラッとしたりね。

なんの迷いもてらいもなく、

すらっと「大丈夫だよ」といって安心させてやることが、

なぜかできないんですよねえ。

もともと気が小さくて、いざという時の自分の手際に自信がないものだから、

なるべく物事を円滑に運びたいと思い、

何かちょっとあると焦りが苛立ちになって表れるのです。

その結果、ずいぶん器量の狭い話になってしまうことがあると、

我ながら思います。

どうでもいいことにイライラする人間ほど鬱陶しいものはありませんよね、本当に。


弟は、合理的だとか効率だとか能率だとか、

そういう生産的な言葉には積極的な関わりを持たずに生きており、

利口で使える人間であることを頭っから放棄しているように見えます。

時々はそれが心配になるんですよね。

なんか末は乞食のような気がしちゃってね。

けれどその代わり、

弟は目の前にいる人間や自分の気持ちを、

「円滑にやる」ことより優先させることが、いつでも出来るのです。

きっとこれは生まれつきでしょうね。

昔からおじいさんみたいな子でしたけど、

浮世のあれこれを達観しちゃっている感じ?

まあその代わり末っ子らしく、

一切なにも責任を持たないですけどね。



それにしても母も弟も、たいそう元気そうで、安心しました。

やっぱり1年に一度くらいは会いたいですよね。

幸い今年は、私が翻訳したロシアの戯曲が12月に上演されるということで、

12月には帰国出来るだろうと思います。

そうすると、12月だから、お正月は日本で越しちゃおうかな。

へへへへへ・・・

その頃には、兄の子供は2歳くらいになっていて、もう歩いている頃です。

兄にも会いたいもんです。

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ひと月早く生まれた男の子

彼氏の弟に子供が生まれたということで、

昨日病院にお見舞いに行ってきました。


彼氏の弟の子供は男の子で、ジムという名前です。

生まれたのは一週間ほど前ですけど、

早産で、生まれる予定だった日はまだまだ先だったみたい。

帝王切開で、出産は大変だったのですって。


出産のお見舞いだから、

ベビー服かなんかを買って持って行ったほうがいいだろうかと思ったのですが、

彼氏は「いいよ。いらないよ。買わないほうがいいよ」

と断固として言うのです。

それで、何も持たずに病院に行ったのですが、

意外と大正解でした。

なんかあんまり、お祝いみたいな雰囲気じゃなかったんですよね。


まずびっくりしたのが、

彼氏の弟の奥さんの形相が、

すごく変わっていたこと。

もともと彼氏の弟たちはプリンプリンの金髪美女みたいのが好きで、

奥さんも彼女もそんなのばっかりなのです。

このスティファニーという三男の奥さんも、

結婚したばかりの時は、金髪に水色の目がまぶしいみたいな美人でね。

ちょっと儚げな風情が、まあ可愛らしい感じでしたよ。


ところが昨日の彼女は、

顔全体がむくんで、髪はぼさぼさだし、

3倍くらいに太っているし、顔全体に吹き出物が出て、真っ赤になっているのです。

きれいな水色の目が、死んだようにどんよりしていて、まったくの無表情で。

ミザリーみたいな感じになってた。

やっぱり子供生むって、大変なことですね。

まったく目の表情を変えず、機械的に私たちに挨拶する彼女を見て、

わざわざこんな時に見舞いに来られたくなかっただろうなあなんて、

私はちょっとクヨクヨしてしまいましたよ。

そのぐらい衝撃的な変貌を遂げていました。

私は彼氏の家族と会うときには、

フルメイクにおしゃれして行くのですが、大後悔。

健康でノープロブレムな自分を見せつけてるような気がしました。

またひとつ、人生にルールができましたよ。

・第一子が生まれた直後の女性を訪ねるときには、

できるだけ地味・スッピン・ジャージの上下で行くこと。


大体、弟夫婦は二人ともかわいそうなくらいにナーバスになっていて、

私たちと話しながら見せる笑顔が、

明らかに無理してる笑顔なのです。

ジムの寝ている保育器のある部屋に連れて行ってくれましたが、

歩いている時に、「ねえ、あと何人子供が欲しいの?やっぱり5人くらい生むつもり?」

なんて私が言うと、

「いやあ、5人はちょっと・・・」

その返事した笑顔を見て、

ああ軽薄なこと言わなきゃよかったと落ち込んだほど、

ひきつった笑顔なのです。


それにしてもねえ、

予定日からひと月も前に生まれた赤ん坊って、すごいのです。

赤くて黒くて、やせ細っていて、

頭に何か巻かれているのですが、

それで隠れて目が見えないおかげで、

とんでもなく非日常的な感じになっていました。

足なんかも割り箸みたいに細くて、小さくて、

シワシワなのです。

「かわいいわね」とか、絶対いえないみたいな。

ちょっとコメントに困るくらい、

グロテスクで病的な感じなのです。

医学が進歩した時代でよかったー。

昔だったら絶対に死んでいただろうなと思います。


それにしても、

ジムは最初からワンワン泣いていたのですけど、

やっぱり弟夫婦がナーバスになるのがわかるなっていう泣き方でした。

ひゃあ、ひゃあ、と泣くのですが、

時々息が詰まるのか、くっという音を立てて背中をそらすのです。

私はジムが今にも急変して死んでしまいそうな気がして、

同じように息をつめてしまいました。

赤ん坊は泣くものですけど、

私の日本にいる甥っ子も何か気に入らないと泣いてましたけど、

ジムの泣き方は彼とは全然違うのです。

ジムの場合は、何だかすごく深刻な問題があって、

このまま放っておくと大変なことになるような、

そんな危機感を呼び起こす泣き方なのです。

やっぱり弟夫婦もそう感じたらしく、

急いで看護婦を呼びにいっていました。


看護婦さんは特に急ぐ風でもなくやってくると、

ジムのオムツを取り替えて、

お尻に体温計をさしました。

そして、「まあ何でもないですね。お腹がすいたんでしょう」

といって、体重を量りました。

ジムは、その看護婦さんが、片手でくいっと持ち上げられるのです。

看護婦さんはジムのおなかに手を当てて持ち上げて、

もう片方の手で赤黒い背中をなでていましたが、

泣き止んで気持ちよさそうに背中を丸めたジムの様子は、

まあなんというか・・・

たつの落とし子というか、そんな感じでしたね。


こういう時に、

子供を生んだことのある人たちは、

びしっと的確なことを言って、

若い夫婦を安心させたり、

余計な気を使わせないようにしたり出来るのでしょうけど、

私と私のオランダ人は、

ふたりとも自分だけで一杯一杯の未熟者二人組なので、

何も言えずに無言で立ち尽くすのみでした。

だって、何を言っても地雷を踏んでしまいそうな、

そんな気がするんですもの。

まあ実際自分がステファニーの立場になれば、

誰が何と言おうと、自分だけで精一杯で聞いちゃいないでしょうけどね。


でも本当に、ジムが無事に育ちますように。

一日も早く保育器から出られますように。

もっと太りますように。

このふた月くらいが無事に過ぎれば、

両親が美男美女だから、

あの子はきっとすごくハンサムになると思います。



死ぬほどびっくり

このタイトル、く、くるしい(笑)


それにしても、石原真理子さんと玉置浩司さんの結婚には驚きました。

まあ死ぬほどじゃないけどね。

死ぬほどじゃありませんけど、でも今年で一番驚きましたよ。

やっぱりとんでいる人々は、年をとってもとばしますねえ。

そのまま死ぬまで突っ走って欲しいです。

私はエキセントリックな人はどちらかといえば嫌いですが、

今回のこの二人の結婚は、応援したい気持ちで一杯。

だってある意味セックス・ピストルズの再結成よりパンクじゃありませんか。


でも玉置浩司さんて、石原さんのことをすごく殴っていたそうですが、

どこかすごく良いところがあるんでしょうねえ。

普通男に殴られて、やっとのことで別れたのであれば、

もう死ぬまで顔も見たくないものではないでしょうか。

いや、まあ、でも人間はわかりませんからね。

この年になって、そろそろ私は

人間というのは自分の尺度だけで測れるものではない

ということがわかってきましたよ。

芸能ニュースを私が好きなのは、

そのことを何度も再確認できるからかも(笑)


それにしても忘れっぽいというか、

打たれ強いというか、

お互いボコボコに殴り合っても、

24年ぶりに会うとぽぅっとなって恋に落ちてしまう感じ。

「プッツン女優」だの「離婚3回」だの、

ちょっと普通の人生大通りから外れた生き方をしている人は、

年をとってから味が出ますねえ。

いや、素敵ですよ。

お互いひどい目にあって、ひどい目にあわせて、

絶縁状態かと思わせておいて復縁、みたいな。

脇から見ていてこの二人をバカと笑うのは簡単だけれども、

実際自分が暴力を受けたり暴露本を書かれたりしたら、

相手のことをずっと許せないと思います。

しかもトラウマみたいにしちゃって、

ずっと人間にたいする恐怖心を抱えながら生きることになりそう。

それをこの二人は軽やかにぽーんと飛び越えて、

バレンタインに入籍とか、

ペアシューズとかペアルック色違いとか、

他人の嘲笑を気にもせずに極楽鳥みたいなことをやってしまうのです。

しかも45歳と50歳ですって。

人生のヘビーさにあまり疲れていない感じは、

長年人生の荒波の中生きてきたがゆえの、底なしの体力を感じます。


いや、好きですよ、私は。

そのまま、DV再発とか浮気とか、そんな事にならずに、

幸せにやって欲しいですね。

すかっと忘れて、相手を許し、性懲りもなく陽気に生きる、ということが、

決して間違いじゃないことを証明して欲しいです。




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