
チェス大会
昨日、Wijk aan zee (海辺の町の意)というところで、チェス大会がありました。
電車とバスを乗り継いで、彼氏と二人、はるばると行ってまいりましたよ。
今回の大会は、トパロフとクラムニックの二人の因縁対決が目玉です。
なぜかというと、去年の大会でこの二人のマッチがあったのですが、
トパロフが審判に、
「クラムニックが試合中にトイレに何回も行くのはおかしい」
と異議申し立てをしたのです。
トイレでコンピューターをカンニングしているのではないか。
というのですね。
私の彼氏が言うには、
クラムニックくらいのレベルになって、
チェスコンピューターの助けを求めるなどということは、
ありえないことだそうですが、
とにかく何度かトイレに行ったことは確かだそうです。
病気だとか、膀胱炎だとか、
ただ単に一人で考えたかっただけだとか、
色々説はあったようです。
そして、トパロフはまた、
「こんな奴とはもう握手しない!」
と言って、握手しなかったそうです。
そうしたらさすがにクラムニックも怒って、
「じゃあ俺だって試合なんかするか、バカ!」
と席を蹴立てて帰っていったそうです。
そこで、クラムニックは試合放棄ということで、負けてしまいました。
そういう経過もあって、この二人の仲は今、最悪なんですって。
去年の大会では、
みんなが普通にマナーとして始まる前に握手するけれど、
別にルールがあるわけではなく、強制ではなかったそうです。
でも去年のことがあって、
今年から握手をしないと失格になるんだとか。
だから、トパロフもクラムニックも、
どんなにお互いが嫌いでも、
みんなの前で握手をしてから試合を開始しなければいけないそうです。
今回の大会は、その握手を観に、大勢の人が来るだろうということでした(笑)。
私たちは一瞬遅れたために、握手は見逃しました。
チェス大会って、私はじめて観にいったのですが、
日本の将棋大会とは訳が違いますね。
体育館みたいな広い会場で、1000人以上のひとがいたと思います。
一面にテーブルが並べられていて、人がぎっしりその中に入って、
チェスをしているの。
グラスマステルは別枠というか、
ちょっと区切られた特別ゾーンが与えられていて、
そこでチェスをしています。
ゾーンの囲いの前にスクリーンが幾つか設置されていて、
各々のマッチの進展状況がわかるようになっています。
囲いの外には、人がやっぱりぎっしりと立っていて、
囲いに寄りかかって試合やスクリーンを見ています。
で、誰もしゃべらないの。
1000人の人が体育館みたいなところにぎっしり入って、
汗かいてぶつかり合いながらあっち行ったりこっち行ったりしているのに、
誰一人言葉を発さないし、
携帯電話も一度も鳴らないし(劇場でよくあるウッカリミスもなし)、
子供でさえ、黙って行動しているのですよ。
聞こえるのは、さわさわ人が動く音だけ。
いやー、異様でした。
全体の95%が男性で、
子供から年寄りまで、まんべんなく全部いる感じでした。
クラスのさえない男子大集合ってかんじ。
囲碁将棋部系の男子は、全世界で変わらないのですね。
私のようなアジア人の若い女は異色で、
結構じろじろと見られました。
何しているの?みたいなね。
彼氏は溶け込んでました。ものの見事に。
私のオランダ人は、何かちょっと変人ぽくて、
若いときからおじいさんみたいな服しか着ないし、
周囲の目というものにまったく無頓着で、
まあ無茶もしないわけですが、
非常に泰然自若として生きているわけなのです。
この人変わっているよなあと思っていたのですが、
チェス大会に行って、何故なのかがわかりました。
別に変わっていたわけではなくて、
チェスやる人がそういう生き物だったのですね。
バスに乗って会場に向かうとき、
バラバラとおなじバスに乗り込んでくる人がたくさんいたわけですが、
チェス大会に来たな、と思う人はすぐわかりました。
なんかねえ、顔つきがあるんですよねー。
みな超無難な、特に吟味していない格好をして、
しかも奥さんの忠告なんかには耳を貸さなかったような、
(または女の気配が一切ないような)格好をしていました。
頑張っている人はどこか変だし。
Reindermanという、青黒色の髪の毛の人がいて、
この人は格好は変だけどどこかセクシーでした。
女の人と対戦していたんですけど、
なんかつかめない表情をして、じいっとしているんですよ。
紙に書き込むときしか動かないみたいな。
カエルみたいな目で盤をじいっと見ているのです。
でも、それが意外にセクシーでした。
チェスってかなり長い時間、対戦相手と向かい合って、
ひたすら座っているわけですけど、
相手の女の子はこんな状況で相手に恋しちゃったりしないのだろうか。
私だったら多分相手が誰でも恋に落ちちゃいそう。
グラスマステルなわけですし。
まあでもこの人だってね、格好は大分変でしたよ。
ていうか、チェスをする人のファッションは独特というか、
みんなマイペースですね。
クラムニックは寝癖で髪の毛立ってるし(笑)。
なあんて、知能程度の低いことを考えていたのは、
あの広い会場のなかでおそらく私だけだと思われます。
みんなもう、
Dc2 ・・・・そこでPxh4。 Te5?? gxh4。 Dg6・・・。Dxg6でfxg6。Pxg6 、 Te7・・・・。
とか、そんなことしか考えていないのですよ。
頭は皆、すごく良さそうだったな。
いや、結構おもしろかったですよ。
wijk aan zeeは観光にはお勧めですね。
綺麗なところでした。
海があって、丘があって。
馬がいて、羊がいて。
瀟洒なコテージがたくさんありました。
電車とバスを乗り継いで、彼氏と二人、はるばると行ってまいりましたよ。
今回の大会は、トパロフとクラムニックの二人の因縁対決が目玉です。
なぜかというと、去年の大会でこの二人のマッチがあったのですが、
トパロフが審判に、
「クラムニックが試合中にトイレに何回も行くのはおかしい」
と異議申し立てをしたのです。
トイレでコンピューターをカンニングしているのではないか。
というのですね。
私の彼氏が言うには、
クラムニックくらいのレベルになって、
チェスコンピューターの助けを求めるなどということは、
ありえないことだそうですが、
とにかく何度かトイレに行ったことは確かだそうです。
病気だとか、膀胱炎だとか、
ただ単に一人で考えたかっただけだとか、
色々説はあったようです。
そして、トパロフはまた、
「こんな奴とはもう握手しない!」
と言って、握手しなかったそうです。
そうしたらさすがにクラムニックも怒って、
「じゃあ俺だって試合なんかするか、バカ!」
と席を蹴立てて帰っていったそうです。
そこで、クラムニックは試合放棄ということで、負けてしまいました。
そういう経過もあって、この二人の仲は今、最悪なんですって。
去年の大会では、
みんなが普通にマナーとして始まる前に握手するけれど、
別にルールがあるわけではなく、強制ではなかったそうです。
でも去年のことがあって、
今年から握手をしないと失格になるんだとか。
だから、トパロフもクラムニックも、
どんなにお互いが嫌いでも、
みんなの前で握手をしてから試合を開始しなければいけないそうです。
今回の大会は、その握手を観に、大勢の人が来るだろうということでした(笑)。
私たちは一瞬遅れたために、握手は見逃しました。
チェス大会って、私はじめて観にいったのですが、
日本の将棋大会とは訳が違いますね。
体育館みたいな広い会場で、1000人以上のひとがいたと思います。
一面にテーブルが並べられていて、人がぎっしりその中に入って、
チェスをしているの。
グラスマステルは別枠というか、
ちょっと区切られた特別ゾーンが与えられていて、
そこでチェスをしています。
ゾーンの囲いの前にスクリーンが幾つか設置されていて、
各々のマッチの進展状況がわかるようになっています。
囲いの外には、人がやっぱりぎっしりと立っていて、
囲いに寄りかかって試合やスクリーンを見ています。
で、誰もしゃべらないの。
1000人の人が体育館みたいなところにぎっしり入って、
汗かいてぶつかり合いながらあっち行ったりこっち行ったりしているのに、
誰一人言葉を発さないし、
携帯電話も一度も鳴らないし(劇場でよくあるウッカリミスもなし)、
子供でさえ、黙って行動しているのですよ。
聞こえるのは、さわさわ人が動く音だけ。
いやー、異様でした。
全体の95%が男性で、
子供から年寄りまで、まんべんなく全部いる感じでした。
クラスのさえない男子大集合ってかんじ。
囲碁将棋部系の男子は、全世界で変わらないのですね。
私のようなアジア人の若い女は異色で、
結構じろじろと見られました。
何しているの?みたいなね。
彼氏は溶け込んでました。ものの見事に。
私のオランダ人は、何かちょっと変人ぽくて、
若いときからおじいさんみたいな服しか着ないし、
周囲の目というものにまったく無頓着で、
まあ無茶もしないわけですが、
非常に泰然自若として生きているわけなのです。
この人変わっているよなあと思っていたのですが、
チェス大会に行って、何故なのかがわかりました。
別に変わっていたわけではなくて、
チェスやる人がそういう生き物だったのですね。
バスに乗って会場に向かうとき、
バラバラとおなじバスに乗り込んでくる人がたくさんいたわけですが、
チェス大会に来たな、と思う人はすぐわかりました。
なんかねえ、顔つきがあるんですよねー。
みな超無難な、特に吟味していない格好をして、
しかも奥さんの忠告なんかには耳を貸さなかったような、
(または女の気配が一切ないような)格好をしていました。
頑張っている人はどこか変だし。
Reindermanという、青黒色の髪の毛の人がいて、
この人は格好は変だけどどこかセクシーでした。
女の人と対戦していたんですけど、
なんかつかめない表情をして、じいっとしているんですよ。
紙に書き込むときしか動かないみたいな。
カエルみたいな目で盤をじいっと見ているのです。
でも、それが意外にセクシーでした。
チェスってかなり長い時間、対戦相手と向かい合って、
ひたすら座っているわけですけど、
相手の女の子はこんな状況で相手に恋しちゃったりしないのだろうか。
私だったら多分相手が誰でも恋に落ちちゃいそう。
グラスマステルなわけですし。
まあでもこの人だってね、格好は大分変でしたよ。
ていうか、チェスをする人のファッションは独特というか、
みんなマイペースですね。
クラムニックは寝癖で髪の毛立ってるし(笑)。
なあんて、知能程度の低いことを考えていたのは、
あの広い会場のなかでおそらく私だけだと思われます。
みんなもう、
Dc2 ・・・・そこでPxh4。 Te5?? gxh4。 Dg6・・・。Dxg6でfxg6。Pxg6 、 Te7・・・・。
とか、そんなことしか考えていないのですよ。
頭は皆、すごく良さそうだったな。
いや、結構おもしろかったですよ。
wijk aan zeeは観光にはお勧めですね。
綺麗なところでした。
海があって、丘があって。
馬がいて、羊がいて。
瀟洒なコテージがたくさんありました。
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