FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

チェス大会

昨日、Wijk aan zee (海辺の町の意)というところで、チェス大会がありました。
電車とバスを乗り継いで、彼氏と二人、はるばると行ってまいりましたよ。

今回の大会は、トパロフクラムニックの二人の因縁対決が目玉です。
なぜかというと、去年の大会でこの二人のマッチがあったのですが、
トパロフが審判に、
「クラムニックが試合中にトイレに何回も行くのはおかしい」
と異議申し立てをしたのです。
トイレでコンピューターをカンニングしているのではないか。
というのですね。
私の彼氏が言うには、
クラムニックくらいのレベルになって、
チェスコンピューターの助けを求めるなどということは、
ありえないことだそうですが、
とにかく何度かトイレに行ったことは確かだそうです。
病気だとか、膀胱炎だとか、
ただ単に一人で考えたかっただけだとか、
色々説はあったようです。
そして、トパロフはまた、
「こんな奴とはもう握手しない!」
と言って、握手しなかったそうです。
そうしたらさすがにクラムニックも怒って、
「じゃあ俺だって試合なんかするか、バカ!」
と席を蹴立てて帰っていったそうです。
そこで、クラムニックは試合放棄ということで、負けてしまいました。
そういう経過もあって、この二人の仲は今、最悪なんですって。

去年の大会では、
みんなが普通にマナーとして始まる前に握手するけれど、
別にルールがあるわけではなく、強制ではなかったそうです。
でも去年のことがあって、
今年から握手をしないと失格になるんだとか。
だから、トパロフもクラムニックも、
どんなにお互いが嫌いでも、
みんなの前で握手をしてから試合を開始しなければいけないそうです。

今回の大会は、その握手を観に、大勢の人が来るだろうということでした(笑)。
私たちは一瞬遅れたために、握手は見逃しました。

チェス大会って、私はじめて観にいったのですが、
日本の将棋大会とは訳が違いますね。
体育館みたいな広い会場で、1000人以上のひとがいたと思います。
一面にテーブルが並べられていて、人がぎっしりその中に入って、
チェスをしているの。
グラスマステルは別枠というか、
ちょっと区切られた特別ゾーンが与えられていて、
そこでチェスをしています。
ゾーンの囲いの前にスクリーンが幾つか設置されていて、
各々のマッチの進展状況がわかるようになっています。
囲いの外には、人がやっぱりぎっしりと立っていて、
囲いに寄りかかって試合やスクリーンを見ています。

で、誰もしゃべらないの。
1000人の人が体育館みたいなところにぎっしり入って、
汗かいてぶつかり合いながらあっち行ったりこっち行ったりしているのに、
誰一人言葉を発さないし、
携帯電話も一度も鳴らないし(劇場でよくあるウッカリミスもなし)、
子供でさえ、黙って行動しているのですよ。
聞こえるのは、さわさわ人が動く音だけ。
いやー、異様でした。

全体の95%が男性で、
子供から年寄りまで、まんべんなく全部いる感じでした。
クラスのさえない男子大集合ってかんじ。
囲碁将棋部系の男子は、全世界で変わらないのですね。
私のようなアジア人の若い女は異色で、
結構じろじろと見られました。
何しているの?みたいなね。

彼氏は溶け込んでました。ものの見事に。
私のオランダ人は、何かちょっと変人ぽくて、
若いときからおじいさんみたいな服しか着ないし、
周囲の目というものにまったく無頓着で、
まあ無茶もしないわけですが、
非常に泰然自若として生きているわけなのです。
この人変わっているよなあと思っていたのですが、
チェス大会に行って、何故なのかがわかりました。
別に変わっていたわけではなくて、
チェスやる人がそういう生き物だったのですね。

バスに乗って会場に向かうとき、
バラバラとおなじバスに乗り込んでくる人がたくさんいたわけですが、
チェス大会に来たな、と思う人はすぐわかりました。
なんかねえ、顔つきがあるんですよねー。

みな超無難な、特に吟味していない格好をして、
しかも奥さんの忠告なんかには耳を貸さなかったような、
(または女の気配が一切ないような)格好をしていました。
頑張っている人はどこか変だし。
Reindermanという、青黒色の髪の毛の人がいて、
この人は格好は変だけどどこかセクシーでした。
女の人と対戦していたんですけど、
なんかつかめない表情をして、じいっとしているんですよ。
紙に書き込むときしか動かないみたいな。
カエルみたいな目で盤をじいっと見ているのです。
でも、それが意外にセクシーでした。
チェスってかなり長い時間、対戦相手と向かい合って、
ひたすら座っているわけですけど、
相手の女の子はこんな状況で相手に恋しちゃったりしないのだろうか。
私だったら多分相手が誰でも恋に落ちちゃいそう。
グラスマステルなわけですし。
まあでもこの人だってね、格好は大分変でしたよ。
ていうか、チェスをする人のファッションは独特というか、
みんなマイペースですね。
クラムニックは寝癖で髪の毛立ってるし(笑)。

なあんて、知能程度の低いことを考えていたのは、
あの広い会場のなかでおそらく私だけだと思われます。
みんなもう、

Dc2 ・・・・そこでPxh4。 Te5?? gxh4。 Dg6・・・。Dxg6でfxg6。Pxg6 、 Te7・・・・。

とか、そんなことしか考えていないのですよ。
頭は皆、すごく良さそうだったな。

いや、結構おもしろかったですよ。
wijk aan zeeは観光にはお勧めですね。
綺麗なところでした。
海があって、丘があって。
馬がいて、羊がいて。
瀟洒なコテージがたくさんありました。

スポンサーサイト

書を捨て町に出よ

最近、プロのジャズドラマーだという人と、
本屋さんで知り合いましてね。
本屋さんの中の、楽譜とか楽器用の小物とか売っているところで働いている人なのですが。
私の顔を見て、突然、
「日本人ノ、人デスカ?」
と言ったのですよ。
日本語勉強しているのですって。
私は弟へのクリスマスプレゼントに、
そこでト音記号の彫られている万年筆を買ったのですが、
結構ガッとおまけしてくれました。
感じの良い人でねえ。

私は長年、ジャズバーとやらに憧れていました。
ジャズは全然聴きませんけど、
ジャズバーには、ありとあらゆる大人の苦い夢のロマンがあると思うのですよ。
私ももう30歳を越えましたから、
いつか一人でジャズバーに行って、苦い酒をなめて、
金管楽器に頭をやられたいと、
そういう希望をもっていたわけです。
で、前々から彼氏や友だちに、
「一緒にジャズバーに行きたくない?」
と誘いかけていたわけですが、誰も乗ってはくれませんでした。
ロシアだったら、絶対誰かひっかかったと思うんですがねえ。
ここには友達も少ないし、
第一、そういう小さな冒険に理解のある人がまったくいないのです。
劇場にもコンサートにもサーカスにも、
どこにも行けやしない。
あーあ、ロシアが懐かしいなあ。

まあそんなことはいいとして。
そこへ降ってわいたように、ジャズドラマーの登場です。
本屋で。
普通は本屋にジャズドラマーはいませんよ。
しかも日本に興味のあるジャズドラマーなんて。
しかも、彼は私の家から1分の距離に住んでいました。
神様が送ってくださったとしか、思えないでしょ?
「あ、あの、女の子二人でも大丈夫なような、良いジャズカフェとか、知りませんか?」
私は聞きましたよ。

そこからまあ、いろいろとありまして、
それで、この間、この人とジャズバーのライブに行って来ました。
友達も彼氏も誘ったのに、誰も一緒についてきてくれなくて、
結局ジャズドラマー(以後JD)とふたりきりでね。

ドラマーといえば、バンドの中では一番セクシーで危険に決っていますが、
この人は別にそういうタイプでもなくて
「トンボ鉛筆の総務課で働いてます」
とか言われたら、
「ああ、そうなんですかー。」と納得してしまうような、
落ち着いた感じの人です。
堅実な雰囲気で、優しくてね。

ジャズバーに行く前に、チラッとJDの家をのぞいたのですが、
部屋のなかに大きなドラムセットがあって、
音楽に合わせて叩いてくれました。
「ここ防音?」
と聞いたら、違うって。でも近所の人が怒った事はないって。
さすが、オランダは寛容ですね(笑)。

ドラムは普通にうまかったですよ。
まあ私に技術の高低なんてわかりゃしないのですが、
なにしろ、ジャズドラムですからね。
ポップのドラム、ロックのドラム、ジャズのドラムって叩いてくれたんだけど、
みんな出来るのね。
ロッテルダムのコンセルバトーレ出身だそうです。
で、いつか日本で働きたいって。
日本に二度ほど、ドラム叩きに行ったことがあるそうですよ。

この人が弟のバンドでいつかドラム叩いてくれたらいいのになあ。
弟の音楽は、この人にとっては簡単すぎるのかもしれないけど、
こういうちゃんとした技術とセオリーを持った人が後ろにいれば、
弟の音楽はもっとのびのびとするんじゃないかしら。
なんて、私は夢を見ましたよ。
なんか、頼んだらやってくれそうだし、
文法のない音楽だからって否定したりしなさそう。
うーん。
好いたらしい人ばい・・・。

ジャズバーも、楽しかったですよ。
やっぱりねえ。
あらゆる芸術は、
よく知っている人と享受するのが一番いいですね。
「ほら、ピアノソロが始まったよ」とか、
「今度はギターソロになるよ」とか、
「あのコントラバスは、綺麗には弾いてないけど、技術的にはすごく高いことをしてるよ」とか、
自分では絶対思わないですからね。
以前、絵の修復をやっているという日本の女性がロッテルダムに来たとき、
一緒に美術館に行って、やっぱり超楽しかったことがありました。
ああいう人たちは、人の知らないことを一杯知っていて、
どこを見ればいいかとか、何が良くて何が悪いのかとか、
どの作品がどういうエピソードを持っているとか、
教えてくれるんですよね。
私は聞いてもすぐ忘れちゃうから勉強にはならないですけど、
でもその時間は、普段の3倍増しくらい濃密な、
楽しい良い時間になるわけですよ。
で、みなさんにとっては、演劇をみる絶好のパートナーは私だと思いますよ。
なにか観るときには誘ってね。

ところで、そんな感じで、
楽しくて有頂天になりながら深夜帰宅したわけですが、
彼氏超不機嫌。
私は隠し事や嘘はとりあえずしたくないので、
誰とどこに何時に行って、何時に帰ってくると、
ちゃんと報告してから行ったのですが、
それがかえって裏目に出たみたい。
でもねえ、彼のことだって誘ったんですよ。
一緒に行こうって。
それで着いて来なかったくせに、
私がJDと二人きりでジャズバーに行ったことが、
かくもお気に召さない模様なのです。
かごの鳥が勝手に外でたみたいに思っているらしい。

まあねえ、私も、
深夜のカフェに男性とふたりきりはどうかと思ったんですけどね。
だけど、友達が居ないからねえ。
兄や弟がそばにいれば一緒に来てくれたと思うけど、
今は近くにいないしね。
そう考えると、私にはつくづく人的財産がありません。
彼氏だけ。
彼氏はマグロ男で、絶対どこにもお供してくれないし。
まあ、JDとは良い友達になったので、
今度からこういう折には、彼が一緒についてきてくれそうだけど、
彼氏の態度を見ていると、
なんかそれも頼んじゃいけないような感じです。
もう完全に浮気扱いされそう。

面白そうな人なんだけどなあ。
Mぴーに次いで面白そうな人なんだけど。
Mぴーは今度日本に帰っちゃうから、
この人はMぴーの後継者候補だったんだけど。
男だってだけで友達つき合いできないなんて、
世の中って何て不便なんでしょう。

バンダリズム

今年も花火で派手に年が明けて、
次の日はゆっくりじっくり寝て、
翌朝(昼?)起きて、窓から外を覗いてびっくり。

私のアパートの前には、温水プールの建物があるのですが、
そのプールの大きなガラスにひびが入り、ガラス張りのドアが二枚とも割られている。
建物の横にある小さなグラウンドには、焼け焦げたかたまりが散乱し、
コーティングされた床に焚き火のあとが醜く残っている。
大晦日の夜にうちの前に消防車が来ていましたが、
その時は暗くてよく見えなかったのでした。
そうか、これだったのか。

そういえばその日消防車を見たのははじめてじゃなくて、
昼間、スーパーマーケットに買いだしに行ったら、
ゴミ捨て場のところにも消防車がきていました。
ゴミ箱に花火を放り込んで、小火になったらしい。

うーん。
やっぱり年末になると、引っ越したくなりますね。
私の住んでいる地域は、スラム街なのです。
移民だらけのところで、黒人・白人・中東系・インド系・アジア系が入り乱れ、
どこの国だかよくわからないようなところ。
普段から住民のマナーは悪く、道はゴミだらけジャンキーだらけだし、
よく中東系の男の子たちがプールの傍に真夜中たまって、
大声だしたりケンカしたり。
大晦日には、その熱めの血が爆発するらしいのです。
去年はグラウンドで大きなソファが燃やされ、
黒煙がもうもうと立ち昇ってすごく怖かったですよ。
その横で笑い騒ぎ駆け回る男の子たち。

まあねえ。
全部を移民のせいにしちゃいけないけどね。
でも去年のソファは、
間違いなく普段からたまっている中東系の男の子達でしたし、
今回の焚き火とガラスも、いずれそうだと思うのですよ。

彼らはオランダで生まれ育っているから、
自分ではオランダ人のつもりでいるかもしれないけど、
オランダ人にしてみれば、
よその国から生活の出来ない人間がやってきて、
自分たちの国の整った福祉を利用して生活保護で生活して、
その独特のマナーで国を汚しているという感じでしょうね。

今、オランダ政府は移民受け入れにたいしてどんどん厳しくなってきて、
トルコ人を夫に持つ私の友達のMぴーなんかも、
ビザがもらえなくて今回日本帰国と相成りましたが、
絶対にあいつらのせいなのですよ。

やっぱりねえ、人の国にいるってことは、
人の家にいるのと同じことなんだから、
公衆便所とおなじに考えて行動すると、
そりゃお客に招かれなくなりますよ。
そりゃあね。
その家の子が汚すのとわけが違うんですから。

今バンダリズムに明け暮れている子達は、
もうオランダのパスポートを持っているわけだから、
養子または居候というわけで、
自分の国に送り返されたりはしないでしょうけど。
そのかわり、何にも悪いことをしていないMぴーみたいな人がとばっちりを受けるのです。

移民が下層階級を形成するにあたっては、
もともとはオランダ政府の政策が悪かったらしいんですけど。
でも誰が悪いかなんて、関係ないわ。
ちゃんと生活している移民はそこらじゅうにいるもの。

オランダは寛容な国で、
せっかく移民・難民にたいして広く門戸を開いてくれていたのに、
自国で未来のない苦しい生活をしている人にとって、
それは貴重な、ありがたい可能性だったはずのに、
わざわざ台無しにするなんて、ばかみたいですよ。
自分の首を絞めているのがわからないんですかねえ?

私のオランダ語学校のクラスメートのシンガポール人が、
以前トルコのイスタンブールに半年ほど暮らしたことがあるそうで、

「イスタンブールのトルコ人は、ここにいるトルコ人とは別の人種みたいだったわよ。
 トルコ人は、自分の国では、オランダにいるよりもずっときちんとしているという気がしたわ。」

と言っていました。
さもありなん。
本当は逆じゃなくちゃいけないのに。
他人の国に住まわせてもらっているんだという自覚は、
移民側にとってこそ大切だと思います。
何世になろうとね。
全体の肌の色が混ざりに混ざって訳がわからなくなるまでは、
それは自分の国じゃないんだから。

日本で、国連大学の前で難民が座り込みをして、
「移民として受け入れてくれ」ってよくやっていますけど、
あれなんか、記事を目にするたびに考えてしまいます。
あの人たちは個人的には良い人たちで、
困難な生活をしてきて、保護が必要なことは確かなのでしょうが、
彼らに、どうやってその先の生活をさせていくのか、
はっきりとしたビジョンと具体的な支援策がない限りは、
受け入れるべきではないと思います。
オランダ社会をみているとつくづく思いますけど、
移民の受け入れというのは本当に難しいですよ。
愛し合っているならばともかく、
常識・習慣・価値観の違う他人同士が一緒に暮らしていくということは、
大変なことなのだと思うのです。

何はともあれ。
ああー。引っ越したい!

焼け焦げ、溶けているグラウンドは、荒涼とした感じです。


 


明けましておめでとうございます。

みなさん、明けましておめでとうございます。
今年もみなさんにとって、良い年でありますように。

去年のクリスマスに、
近所のスーパーのフリーペーパーで、
「ブラッディ・マリーの作り方」なる記事を見まして、
それ以来、ずっとブラッディ・マリーを飲んで正月を迎えようと思っていたのです。

まあ作り方なんていっても簡単なんですけどね。
コップにちょっとウォッカを入れて、
そこにトマトジュースをガブガブ注いで、
タバスコをちょっと垂らして(重要)、
セロリをマドラス代わりにつっこむ。

私、セロリは嫌いで、
口の中に入れるとえづいてしまったりするのですが、
このブラッディ・マリーのセロリは良かったな。
すごく良い香りになるのです。

このカクテルはウォッカ・ベースなので、
昨日はちょっと用心して、
飲み始める前に、牛乳を一杯飲んでおきました。

これは昔モスクワにいるときに、ポーランド人の友達に教わったのです。
酒を一杯飲まなくちゃいけなくて、
しかもちゃんぽんで飲んだりする可能性のあるときに、
牛乳をコップ一杯飲んでおくと、
二日酔いしないんですって。
本当でした。


昨日はワインを一本あけて、
ビール飲んでシャンパン飲んで、
それから気がつけばウォッカもひとりで半瓶以上飲んだのに、
今朝はすっきり。
頭も痛くないし。
あたかも何事もなかったかのようです。
ただ二日酔いがないのは良いけれど、
昨日、あまり酔えもしませんでした。
どれだけ飲んでも、ほぼ素面みたいな感じ。
酔っ払うより先に眠たくなっちゃって。
これもやっぱり牛乳パワー?
あー、つまらねえ。

年が明けてみたら、

母からメールが届いていました。
彼氏に。

これが英語で書かれた、けっこう長いメールなのです。
どうでもいい話で恐縮ですが、
私はねえ、母を誇りに思いましたよ。

自慢じゃありませんが、
私の母は昔、すごく賢い人だったのです。
話が面白くて、理解力があって、朗らかで、
物事の解釈に優れていて、
母がいれば友達要らなかったくらいでした。

それがここ数年は、
離婚したり家を売ったり買ったり引っ越したり、
私が海外で暮らし始めたり、
弟の学費を捻出したり、
そんなこんなで非常に消耗が激しかったらしくて。
ロシアから帰ってきたときには、
短期間であまりに老けたので私の心臓が止まりそうになったほどでした。

なにより精神的な疲労が大きいのだと思うのです。
目もどろんとしているし、
口を開けば、いつもの冴えはなくて、
延々とおなじ愚痴と悪口を繰り返すし、
独り言もいうし。
身体も悪くて、元気もなくて。
私の母親と彼氏の母親は同い年なのですが、
彼氏の母親の方が、15歳ほど若く見えるのですよ。
やっぱり経済的に安定したサラリーマンの男に生涯守られて生きてきた女と、
ひとりで何でもかんでも切り抜けてこなくちゃならなくなった女の違いが、
如実に現れているのです。
もともとの能力は、私の母のほうが高いんじゃないかと思いますけど、
生物としてのオーラが、ひとまわりもふたまわりも弱い感じ。
やはりこういうことがあるから、世間は結婚にこだわるのだろうか。

ところが、この私の母親がね、英語を習い始めたのです。
もともと努力が好きなストイックな性格だから、
勉強に向いていたのかなあ。
半年くらい前です。
弟が、ぜひ英語を習えと言い出したようです。
いつもながら、彼の読みは天晴れでしたね。
ちょっとづつ送ってくるメールの内容が楽天的になってきて、
英語の授業の話をはじめると、実に楽しそうなのです。
先生は若いシンガポール人で、
一緒のグループの生徒たちは老婆ばかりで、
話を聞けば聞くほど、なんともゆるい感じの集まりなのですが、
そのグダグダなところがまた良かったんでしょうなあ。

そうは言ってもまあ六十の手習いだから、
やったってそれほど目覚しい進歩はないだろうけど、
なんて思っていたら、
新年に彼氏に英語のメールが届いたのです。
英語のメールなんて、書いているところを見たことがなかったですよ。
ちゃんと進化しているし(笑)。
すごいなあ、
人間て、いくつになっても良い方向の変化があるんだなあ、
なんて、いつになくしみじみと嬉しくてね。
まあ、うちの母は基本的な性質がストイックだから、
それが良い方向に働いたのかな。

新年そうそう、すごく良いニュースでした。
今年は良い年になりそう。


プロフィール

Kachika

Author:Kachika
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
日記
102336位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
その他
27391位
アクセスランキングを見る>>
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。